ビルトインガレージとインナーガレージの違いとは?メリットや注意点、家づくりのポイントを解説【実例あり】

インナーガレージ付き住宅を建てるために、「特徴」やビルトインガレージとの「違い」を正しく理解しておきたい人は多いのではないでしょうか。またメリットだけでなく、注意点も押さえておくことで、納得のいく住まいづくりを実現できます。
本記事では、これからガレージライフを送りたいという人に向けて、インナーガレージの正しい意味やメリット・デメリットを解説、実例も紹介します。
目次
インナーガレージ・ビルトインガレージの違いとは?定義や特徴を解説

インナーガレージとビルトインガレージには、意味の違いはなく、どちらも住宅の内部に組み込まれた駐車スペースのことを指します。インナーガレージの「インナー」は、英語で「内部の」を意味し、ビルトインガレージの「ビルトイン」は、「組み込み」を意味します。
また、インナーガレージ・ビルトインガレージ付きの住宅のことを「ガレージハウス」と呼びます。ガレージハウスは、屋外に設けられた駐車スペースとは異なり、室内から愛車を眺めたり、整備や趣味の部屋として使用することができ、特に車やバイク好きで愛車との暮らしを楽しみたい人に人気です。
本記事では、「インナーガレージ」で統一して特徴を詳しく解説します。
インナーガレージのメリット

インナーガレージには、さまざまなメリットがあります。効果的に間取りを設計するために、5つのメリットを押さえておくことが大切です。
【メリット】
- 雨や雪にあたらず車の乗り降りができる
- さまざまな活用方法がある
- 狭い土地を有効活用できる
- 防犯性を高められる
- 車体を傷つける心配がない
雨や雪にあたらず車の乗り降りができる
一つ目のメリットが、雨や雪にあたらず車の乗り降りをすることができる点です。
駐車スペースを屋外に設けた場合、雨天時に車から降りて傘をささなければなりません。一方、インナーガレージの場合、雨天時に車を使用して買い物をしても、傘をささずに荷物の積みおろしをすることができます。また、開口部や勝手口のドアを設置することで、車から室内までの動線を確保でき、移動距離が短くなるため、お子様や高齢者の送迎がある場合も、移動の負担を抑えられます。
さまざまな活用方法がある
駐車スペースとしてだけでなく、多様な活用方法があります。
【主な活用方法】
- 収納スペース(アウトドア用品や車の整備道具など)
- メンテナンススペース
- 趣味部屋(シアタールームなど)
- キッズスペース(プール遊び、ボール遊びなど)
- BBQ、パーティー会場
車の整備道具などの収納スペースとして活用し、その場で車のメンテナンスを行うこともできます。ガレージのシャッターを閉め、スクリーンとプロジェクターを設置すればシアタールーム、キッズスペースなどとしても活用可能です。
狭い土地を有効活用できる
駐車スペースのためだけに敷地を確保する必要がなく、土地を有効活用できます。
また、「容積率の緩和措置」が適用されれば、狭小地においても、想定以上の延床面積を確保できる可能性があります。
土地に建てられる建物の延床面積は、容積率によって上限が決められています。インナーガレージ部分も延床面積に含まれますが、延床面積の5分の1以内のガレージ部分は容積率の計算から除外されるというものです。
防犯性を高められる
車の窃盗や車上荒らしなど自宅の駐車スペースに停めた車の被害件数が年々増えています。インナーガレージのシャッターを閉めれば、防犯性を高められます。高級車や希少な車種を駐車している場合は、ガレージに人感センサー付きの照明や防犯カメラを設置するなどで防犯効果を高めることが可能です。
車体を傷つけるリスクを軽減できる
車を外に置いておくと、飛来物による被害を受けやすい上、紫外線を浴び続けることで、塗装が色あせていく場合があります。一方で、壁に囲まれたインナーガレージでは、雨や風、黄砂、紫外線などから車を守ることができます。シャッターを取り付ければ、台風などの強風時でも飛来物による被害を受ける心配もありません。
インナーガレージのデメリット・注意点

インナーガレージには、いくつか注意点もあります。
騒音や換気対策について考える
インナーガレージには、車のエンジン音やシャッター音などの騒音や密閉空間のため排気ガスによる影響を受けやすいという側面があります。
騒音への対策として、以下が挙げられます。
- ガレージの真上に寝室やお子様の部屋を配置しない
- オーバースライダータイプのシャッターや静音性の高いシャッターを選ぶ
また、居住空間に排気ガスが流れ込まないように換気扇を設置することで、排気ガスの影響を軽減することが可能です。
室内の設備や動線を検討する
ガレージを1階に組み込むことになるため、必然的に他の居住スペースは削られてしまいます。居住スペースをつくるために3階建てとする場合は、以下のようなポイントを検討しておきましょう。
- 階段の上り下りが増えることからホームエレベーターの設置を検討する
- ガレージからの動線を確保する
インナーガレージを設置する際のポイント

設計時における3つのポイントを紹介します。
必要なスペースと室内への動線の確保が重要
インナーガレージを設計する際は、車のサイズや台数、用途に応じた適切な広さと、室内への動線を確保することが大切です。
車の種類によって必要となるガレージの面積は異なります。以下の表はあくまで目安ですので、設計する際は車のサイズを確認することが重要です。
【車の種類と必要なガレージの広さ】
| 車の種類 | 広さの目安※ |
|---|---|
| 普通乗用車 | 約4.5坪(幅2.5m×奥行6m) |
| 軽自動車 | 約3.5坪(幅2.3m×奥行5m) |
| 車1台+収納スペース | 約5坪(幅3m×奥行5.5m) |
| 車2台 | 約10坪(幅5.5m×奥行6m) |
| 車1台+車いす | 約6.3坪(幅3.5m×奥行6m) |
※ 有効寸法
素材や床材の選び方に注意する
ガレージの壁や床には、排気ガスなどの汚れや傷が目立ちにくい素材や、洗車を行う場合は水に強い素材を選ぶことをおすすめします。
その他、建築基準法では、不燃材料や準不燃材料など燃えにくい素材を壁や天井に用いるという内装制限が定められており、インナーガレージも対象です。活用方法に合わせて、使用できる素材の中から選ぶことでデザイン性も求めることができます。
インナーガレージの利便性を高めるためのポイント

設備を導入して暮らしを更に快適かつ豊かにするためには、コスト面と実現したい暮らしとを天秤にかけて、採用できるものを検討することが大切です。ここでは、エアコンや排水設備、充電用コンセントの設置という3点について解説します。
趣味や作業部屋として活用するならエアコンを導入
ガレージ内に長時間滞在することが考えられる場合は、エアコンの設置で、一年中快適に過ごすことができます。除湿乾燥機も併せて設置することで、車のコンディションを良好に保てます。
メンテナンススペースとして活用するなら水道や排水設備を導入
水道や排水設備を備えれば、メンテナンスや洗車、DIY、プール、BBQスペースなどとしても活用することが可能です。
電気自動車を駐車するなら専用の充電用コンセントを設置
電気自動車を駐車する可能性がある場合は、充電用コンセントを設置しましょう。
音が静かで排気ガスが出ない電気自動車は、インナーガレージとの相性が良いといわれています。後付けするより新築時に設置した方が費用を抑えられることや、停電時の非常用電源としても活用できる利点があるため、現在の車が電気自動車でない場合も、買い替えの可能性も考慮して設置を検討しておくと安心です。
インナーガレージの照明・シャッターの選び方

ガレージ内で快適に過ごすために、照明やシャッターの選び方を押さえておくことが大切です。
シャッターには、防犯性を高め、雨や雪などから車を守る効果がある一方で、下ろすとガレージ内に光が入らなくなる可能性があります。暗い状況で車の出し入れをすることのないよう、最低1カ所は人感センサー付きの照明を設置しておきましょう。さらに、作業スペースとして活用する場合は、作業灯もあると便利です。
また、予算内であれば、電動式シャッターを選ぶことで利便性を高められます。手動式のように、車の出し入れの度に乗り降りする負担がありません。
インナーガレージで豊かな暮らしを手に入れた実例
実際にガレージハウスを建築する場合は、具体的な暮らしのイメージを持つことが大切です。
愛車を眺められる理想のガレージハウス




【基本情報】
敷地面積:185.79㎡
延床面積:205.04㎡
施主年代:50代
家族構成:ご夫婦+お子様2人
こちらは、ご夫婦とお子様の4人が暮らすガレージハウスの実例です。間口約6mのインナーガレージには、2台分の駐車スペースがあり、玄関ホールや書斎から愛車を眺めることができます。1.9帖の玄関クローゼットには2方向に扉を設置して動線を確保するなど、生活の利便性を考慮した設計が魅力です。
整備用リフトやEV/PHV充電器を完備したこだわり満載のインナーガレージ


【基本情報】
敷地面積:393.89㎡
延床面積:261.04㎡
施主年代:20代
家族構成:大人2人+お子様1人
大人2人とお子様1人が暮らすこちらの住宅のガレージには、整備用リフトやコンプレッサー、EV/PHV充電を備えた、まるで大人の秘密基地のような空間が広がっています。2台分駐車することができる上に、十分な広さの整備スペースも確保しました。
オーバースライダー型シャッターを設置したインナーガレージ


【基本情報】
敷地面積:167.38㎡
延床面積:132.70㎡
施主年代:30代
家族構成:ご夫婦
30代のご夫婦が暮らすこちらの実例は、2台分を駐車できる、オーバースライダー型シャッターのガレージハウスです。ガレージから玄関ホールへ直接アクセスすることができる他、室内から愛車を眺められる設計が魅力です。
整備スペースのある本格仕様のインナーガレージ




【基本情報】
敷地面積:183.88m²
延床面積:215.81m²
施主年代:50代
家族構成:ご夫婦
本格的な整備スペースを完備した大空間ガレージが魅力のこちらの実例では、トヨタの鉄骨住宅ならではの高い性能と自由度を存分に感じることができます。ゆとりのあるガレージには、2台分駐車してもなお整備スペースが確保されています。室内から整備スペースを眺めることができる他、玄関ホールへ直結する出入口を設置するなど、愛車へのこだわりの詰まった間取り設計が特徴です。
ガレージと室内の動線確保で愛車を身近に感じられるガレージハウス


【基本情報】
敷地面積 161.56㎡
延床面積 167.02㎡
施主年代 40代
家族構成 ご夫婦+母
こちらのガレージハウスは、ファサード面のタイル外壁を2色に貼り分けるといった高いデザイン性が魅力の二世帯住宅です。ガレージと室内との動線を考慮した間取り設計が特徴で、玄関ホールから愛車を眺めることができます。
よくある質問

ここまで、インナーガレージの意味や特徴について解説してきました。ガレージハウスについての理解をさらに深めるために、よく聞かれる質問と回答を紹介します。
インナーガレージには固定資産税はかかる?
インナーガレージにも固定資産税はかかります。固定資産税とは住宅などの家屋、工場の機械や備品などの償却資産の総称である「固定資産」に対してかかる税金のことです。固定資産の所有者が、資産価値に応じて算定された税額を固定資産の所在する市町村に納めます。
インナーガレージは、以下の3つの条件を満たすため、原則として課税対象となる「建物」とみなされます。
- 外気分断性:建物内外の区別によって外気温や風雨などの気象条件から建物内部を保護する性質
- 定着性:建物が土地に固定されている性質
- 用途性:建物が居住や作業といった特定の目的を有している性質
平屋にインナーガレージを設置できる?
平屋住宅にインナーガレージを設置することはできます。ただし、1階にガレージ、2・3階に居室を配置する一般的な間取りに比べて、部屋数や収納量が少なくなる可能性もあります。
なお、平屋にインナーガレージを設置する場合のメリットやデメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ

本記事では、ビルトインガレージとインナーガレージの意味や注意点などを解説しました。どちらも建物内につくられた駐車スペースを意味し、雨風にあたらず乗り降りできる点や、多様な活用方法があることなどの特徴があります。騒音・換気対策やコストを考慮した設計計画、動線を考慮した間取りについても慎重に検討することで、長く豊かに暮らせるガレージハウスを実現できるでしょう。
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